老親の家、相続できると思っていたら…今すぐ確認しておくべきこと

老親の家、相続できると思っていたら…今すぐ確認しておくべきこと

SPA!  2019年7月16日 8:51

 必死に働いて築いた親世代の資産。総務省データによれば70歳以上の人の平均貯蓄額は2,249万円に上り、その多くはいずれ子供や孫に相続されることになるだろう。しかし、何もせずにいると、親の資産は失うリスクを伴う。老親のお金を守るのは子供の役目。今こそ親の資産を守る方法を学ぶべし!

◆<不動産>名義や土地の範囲をハッキリさせておく

 不動産は放っておくと価値が下がり続け、売却や活用が難しくなる。不動産コンサルタントの大澤健司氏は、注意を呼びかける。

「例えば、いざ売却しようとしても、資産価値が減っていては、買い手を探すのもひと苦労です。不動産は住み続ければ傷んでいきますし、空き家の期間が長くなればより価値も下がり、固定資産税や修繕費を払わなければいけない。事前に準備しておくべきです」

 最初に確認しておくべきなのは、不動産の名義だ。

「祖父の代から名義がそのままになっていたり、実は親戚との共有名義になっていることもあります。親に確認して、名義変更をしてもらうこと。土地も同じで、隣家との境界が曖昧なこともあります。そうすると売買もできない。境界標があるか確認し、なければ専門家に測量してもらいましょう」

 複数人で共有していると、何をするにも全員の同意が必要となる。不動産は誰のものなのか、ハッキリ決めておくことが大事だ。

「家賃収入のある不動産も同じで、とにかく共有にしないことが鉄則です。収入や支出で意見が合わず揉めることも多々あります。7月1日からは改正相続法が施行され、夫婦間での家・土地の遺産分配も変わる。相続税を考慮し、誰が相続するか決めて、遺言書を作成してもらうことも重要です」

売却を視野に入れながら住む場合も、資産価値を保つためには子供のサポートが必要だ。

「家を清掃するにしろ、解体して処分するにしろ、残置物が多いと費用もかかり、結果的に不動産価値を下げることになります。それを高齢の親にやらせるのは負担が大きいですし、現実的にも難しい。親と相談しながら、不必要なものは処分しておくなど、少しずつ整理しておきましょう」

 いざ親が不動産の処遇を決めるときに価値も下がらず、より幅広い選択肢が得られるだろう。

◆<CHECK POINT>

1.名義・土地の範囲を明確にしておく
 親の兄弟同士で名義が共有になっていたり、ご近所との境目がわからないことは多い。本人に確認して、どういう状態なのかハッキリさせるための手続きをしてもらおう

2.家をどうするか家族で相談しておく
 住み続けるのか、売却するのかを決めて、親に相続人を指定してもらう。相続する場合は税制面で大きな違いが発生することもある。売却する場合も迅速に行動できる

3.無駄な家財道具を転売して整理する
 売却時、家に残ったものはゴミにしかならず、処分するのに余計な費用がかかるうえ、不動産価値も下がる。親の掃除を手伝って、余計な物は転売するなどして整理しよう

【大澤健司氏】
不動産コンサルタント。K-コンサルティング代表取締役。公認不動産コンサルティングマスター。相続対策専門士。不動産有効活用専門士。不動産のプロとして多くのセミナーもこなす― 老親のお金を守れ! ―

ソースHP:老親の家、相続できると思っていたら…今すぐ確認しておくべきこと

HP:相続した空き家の処分について


 不動産の売却の際には、基本的に売主には境界の明示義務があります。いざ相続した財産をどうするのか、また売却をするにしても、境界の確定などに時間がかかると、受けられる控除なども受けられなくなる場合もあります。また不動産の名義がご先祖様のままだと、相続人同士の財産処分の合意形成に時間がかかる可能性もあります。やはり不動産だけに関わらず、自らの財産をしっかりと確認した上で、どのようにするのか準備しておくと、いざという時に残された家族も安心できます。

 ご不明な点があれば、福岡市東区の香椎相続不動産事務所へ、お気軽にお問合せください。


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